本記事は、OB座談会「薬学部の国際交流・ダイジェスト版」を文章化したものになります。
氏名(敬称略) | 卒業学科 | 現所属 | 役職 |
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宮澤 有哉 | 生命創薬科学科卒業 | 製薬企業 | 開発職 |
伊藤 太基 | 生命創薬科学科卒業 | 製薬企業 | 研究職 |
横井 健汰 | 生命創薬科学科卒業 | 東京理科大学大学院博士後期課程 | 学生 |
尾関 理恵 | 旧制度の制薬学科(4年制)卒業 | 順天堂大学医学部 | 教員 |
松本 真季 | 薬学科卒業 | 医療機器メーカー | 営業 |
青木 伸(進行) | — | 東京理科大学 | 教授 |
※参加者の皆様の所属と役職は、2021年の収録時のものです。
(青木)
今日はみなさんお集まりいただいてありがとうございます。これから東京理科大学薬学部のOBの皆さんに、大学時代の国際交流とか外国への留学経験などについてお話を伺いたいと思います。
自己紹介と大学時代の研究室、それから現在のお仕事を簡単にお話ください。
(伊藤太基)
伊藤太基です。私は2019年3月に東京医科大学薬学部の博士課程を卒業いたしました。在学中は、生物有機化学研究室に所属しておりまして、そこでは反応の開発や設計した分子の合成、また、その化合物の生理活性、を自分で評価しておりました。卒業後は、製薬企業に就職いたしまして、プロセス開発の研究を現在行っております。
(宮澤有哉)
宮澤有哉と申します。私は、2014年に修士課程を修了いたしまして、在学中は生物有機化学の研究室に所属しておりました。その後、製薬企業に入社しまして、現在も臨床開発職として働いております。2017年から社会人として博士の後期課程の方に入学しまして、去年2020年に終了して博士号を取得いたしました。在学中は、アルカリホスファターゼと言う身体の中にある酵素の活性部位を模倣した新しい超分子錯体の合成とその活性評価を行っています。
(横井健汰)
横井健汰と申します。私は、2019年に東京理科大学薬学研究科の修士課程を卒業しました。卒業後は、そのまま博士課程に進学して、現在博士後期課程の3年生の学生です。私は、生物有機化学の研究室に所属しておりまして、金属錯体を用いた新たな抗がん剤になる化合物のデザインと合成、または、その活性評価を自らの手で行っております。
(松本真季)
私は、2021年3月、つい最近の春に薬学部薬学科を卒業いたしました。現在は、バーチャルリアリティを用いたリハビリ医療機器の営業をしております。在学中は、バイオインフォマティクスという研究室に所属しておりまして、超音波を用いて嗅球摘出うつ病モデルラット(嗅球:嗅覚に関わる脳内の組織)の情動変化の基礎研究を主にやっておりました。
(尾関理恵)
尾関理恵と申します。私は2002年に東京理科大薬学部を卒業し、その後大学院に進学し、病院の薬剤師をへて2017年から2020年まで、東京理科大学薬学部の医療安全学研究室というところで助教をしておりました。現在は、順天堂大学医学部乳腺腫瘍学講座で助教をしております。
みなさんの在学中の国際交流、留学経験について話してください。
(伊藤)
私が経験したその国際的な事業としましては、修士2年の時に実際にやりましたiPoPSという国際学会を運営したことが印象に残っています。iPoPSというのは、薬学に関する大学院生シンポジウム(英語ではInternational Postgraduate Conference on Pharmaceutical Sciences)の略でして、これまでマレーシアの学生が主体となって運営してきた学会となります。こちらの学会には、例年私達の研究室から学生が、毎年発表していたのですが、私が修士2年になった際に、理科大・日本で初めて開催しようという運びとなりまして、その際私が実行委員長となりまして、理科大の学生を集め委員会を組みまして、その大会を運営、そして無事にやりきったというのが、印象に残っている国際的な活動だと、今でも振り返っております。
あの当時修士2年だったので、学会参加の経験豊富だった博士の先輩方も巻き込んで、まず始めたのが最初で、正直最初、自分のラボ以外だったので、これ本当にうまくいくのかなという、一体感のなさがちょっとあったんですけども、いろいろコミュニケーションをとったり意見を交換するなかで、どことなく一枚岩になって、お互いに意見を交換して、最終的にみんなで良いチームを結成してやり抜くことができたかなと思います。
(青木)
2020年に再度iPoPSを東京理科大学で開くことになった時の委員長が横井くんですか。
(横井)
そうですね、私が、2020年に理科大が主体となって開催されたiPoPS、薬学に関する大学院生シンポジウムにおいて実行委員長を務めました。そうですね私もこう何かを企画運営をトップに立ってやった経験が今までになかったので、本当に初めての経験だったのですけれども、他の研究室の先輩・同期・後輩等を巻き込んで、意見交換を活発にしながら、組織としてまずまとめていくところから、というところは、少したいへんなところではありました。
(宮澤)
私、2013年のiPoPSに参加しまして、まだ第2回だったんですね。当時はまだ開催がマレーシアのみだったので、私は、マレーシアのiPoPSに参加しました。私、初めての国際学会ということで、かつ東南アジアにいくのも初めてだったので、なんていうんでしょう、いろいろおなかこわしたりとか大変だったんですけれども、非常にいい経験になりました。
(尾関)
私も2018年に参加させていただいて、発表させていただきました。海外での発表自体が初めてでしたので、とても緊張しましたし、私も読み書きは多少できると思っていたのですが、やはり発音するのがとても難しくて、質疑応答でも聞き取ってそれに対して明確に自分の言葉で返すということが、すごく難しい経験をしました。ただ、その発表の経験をえたおかげで、その後の研究の資金の獲得ですとか、チャンスにもつながったのではないかなと思っています。
(青木)
松本さんは関わったことが違って、ハルトプライズというビジネスのコンテストを日本で初めて開催するときに立ち上げたんですね。
(松本)
そうですね、日本支部が立ち上げたのと同時に、東京理科大学でハルトプライズという社会起業家コンテストの立ち上げと代表を務めさせていただきました。ハルトプライズは、カナダのバンクーバーに短期留学・語学研修にいったことがありました。そこでUBCという総合大学にいかせていただいたんですけど、その時に、UBCと大学でハルトプライズを運営していた人に出会うことができて、自分の大学をよくしようとか、カナダの学生は結構アグレッシブに、自分から何かしようと行動を起こしているのが目立ったんですね。それを見て、私グローバルな環境に身を置きたいのに、何もできていないなあみたいな。自分の大学にグローバルな環境ってないなあとか思ったりして、じゃー自分が作っちゃおうみたいな感じで帰ってきて、ハルトプライズを自分で立ち上げたという経緯でございます。
毎年9月に、その年の演題が発表されるのですけど、それは国連とビル・クリントンさんとか、ハルトプライズで話し合いながら、SDGsていう、今けっこう話題だと思うのですけど、それに基づいた話題、タイトルというのが出されるんですね。例えば、世界中でフードフォーグッド、何か食べ物から社会貢献しようというアイデアを考えてくださいというお題が出されたりとか、また別の話題では、農業アグリカルチャーからよくしようという演題が出されたりとか、そういう演題に基づいて、学生がチームを作って、ビジネスアイデアを出し合って、そのアイデアを競い合うみたいな大会です。優勝したら、1億円もらって起業家できるというイメージですね。
国際学会の運営や留学で苦労したことや良かったことを教えてください。
(伊藤)
国際学会iPoPSの運営で苦労したことなんですけども、こちらやはり日本で開催したことがないという前例がないということで一番苦労したことかなと思います。こちらの前例がないというところについては、先ほど申し上げたように、先輩方の学会の経験をこちらに吸収したり、またいろいろ自分自身で学会にいってみたり、そういったところで外部から情報を収集することでなんとかできたかなと思っております。また、この前例がないことに対して、学生自身からいろいろな意見を議論いたしましてひとつの形にできたかなと思っております。
また、よかったことについてなんですけど、薬学部中の研究室を巻き込んでやったというところで、今まで同期だけの横の繋がりが、強かったんですけども、学年をぶち抜いた縦の繋がりというのも、この国際学会の運営を通して作ることができたかなといったところがよかったことだと理解しております。
また、このiPoPSの運営が成功した経験というのは、今の社会人としていろいろ活動を行っていく上でも、この成功経験が自信になっているので、非常にやってよかったなと振り返っております。
(横井)
4年前に伊藤さんがiPoPSを初めて理科大で主催したっていうことは存じておりまして、伊藤さんがすごい大きな学会を成功させたというのが、最初少しプレッシャーとかありまして、なんとか前回よりいいものにしたいなというのが、私の中でありました。具体的にどうしようかなと考えたときに、薬学ってすごい分野が広いので、化学をやっている人もいれば生物、臨床などいろいろな分野がありましたので、なるべく多くの人を呼んでいろいろな話を聞けるようなそういう学会にしたいなあ、というふうに思いまして、少し規模を拡大することを、この運営する際に考えました。実際、呼ぶ人の選定や、多くの人を呼ぶので会計の問題とか、規模を拡大するにあたっていろんな問題が生じたんですけれども、それらも組織委員会のメンバーとコミュニケーションを密にとることで、なんとか開催まで漕ぎ着けることができたかなと思っております。
留学先と目的について
(宮澤)
私は、留学といいますか、会社の語学研修のプログラムの方に参加しまして、三ヶ月ボストンでホームステイをしながら語学学校に通うという内容で留学をしておりました。三ヶ月ってすごく短い期間ではあったんですけれども、ホームステイをしている分、かなり濃密な三ヶ月間を送ることができまして、いろいろ学ぶことができました。その中で、今の業務の方にも活かせるような経験というか体験というのが一つあって、私、語学学校で三人のクラスメートと一人の先生という形で授業をしていたのですけれども、一人、明らかに英語が苦手というか、ぜんぜんまだまだしゃべれないような低調な人がいました。でも、先生が何か質問した時に、黙っちゃったりとか、単語で答えて終わりとかするんじゃなくて、諦めずに自分で文章をちゃんとつくって、それを何回間違えて訂正されても、伝えようとするというような姿勢を見て、すごい感動したというか、あっ、こういうアグレッシブさが大事なんだなとすごく痛感しまして、今まで、こう自分が修士の時やその後に英語でつまづいた時に、そういうアグレッシブさが足りなかったなあ、ということに気がついたんですね。なので、そういった形で、今業務で海外の会社と会議とかあるのですけれども、自分のいっていることが相手にわかってもらえなくても諦めず説明をしていくというような、そういう英語、日本語にかかわらず自分のいいたいことをちゃんと言うという姿勢ということを私はそこで学ぶことができました。
(松本)
はい、私は、大学2年生の春休みを通して、カナダのバンクーバーのUniversity of British Columbia (ユニバUBC)という大学に英語で語学留学しました。アメリカ人の友達をつくりたいという単純な思いで留学したんですけど、実際にいったら、クラス全員日本人ということがわかったんですね。なので、どうしようというところで、実際UBCって総合大学だったので、日本語に興味のあるUBCの本当の学生といいますか、そういう学泉もたくさんいましたので、自分からアクションを起こしたりしました。そこからどんどん輪が広がっていって、ハルトプライズにまた話しが戻るのですけど、その輪が広がっていった時に、ハルトプライズ、ビジネスコンテストをその大学でやっている人に出会うことができて、自分も大学帰ってきて、ハルトプライズをやったということ経験がありました。なので、カナダのUBCでの経験は私にとってある意味、人生のターニングポイントと言っています。
(横井)
私は、博士1年生の頃、ちょうど2年前に研究留学をしました。行き先は、アメリカのカリフォルニア州にあるScripps研究所というところに3ヶ月短期留学しました。そうですね、その時は、私も松本さんと同じで、環境を変えて研究をしたいなあという思いと、私も昔から海外への憧れというものがありましたので、せっかくなので博士課程のうちに一度、短期でもいいので留学にいってみようと思い、留学しました。
私が利用したのは、文部科学省と民間企業が共同でやっているトビタテ留学ジャパンというプログラムを利用して留学しました。こちらのプログラムは、留学といいますと英語の成績が大事なんじゃないかとか、こちらのプログラムは、本当に申請してくる学生さんのやる気次第というのがすごく特徴的でまた魅力的なプログラムの一つです。
具体的には、新規の抗がん剤になるような化合物というものが見出されていたんですけれども、そちらを合成したという報告が世界中探してもなかったので、そちらをまず、どのように合成するのかという方法論をまず開発するところから初めまして、その合成法の確立に一ヶ月くらいちょっとかかってしまいまして、合成法を確立した後は、いろいろな種類の化合物を合成することに従事しました。
(尾関)
そうですね、私は、薬学部の援助をいただいて研究に行かせていただいたのですが、アメリカのテキサス州のヒューストン大学薬学部に二ヶ月間海外研究員として訪問していました。現地では、Visiting Facultyで教員の立場をいただいていて、小さなオフィスとデスクトップパソコンをいただいて、ヒューストン大学薬学部が基礎の知識と臨床の技能をつなぐ教育という新しい教育システムというものを立ち上げていましたので、そちらの研究をするために留学をいたしました。
会社での海外とのかかわりはどの程度あるのでしょうか。
(伊藤)
いろいろけっこうありますね。たとえばあの海外の製薬企業といっしょにコラボしてつくる共同開発とかいうものがありますし、向こうの方針があって、こっちの方針とすり合わせる際に、いろいろ英語で折衝したりとかすることが、けっこう機会としてあります。
理科大でいろいろ経験した英語の経験というのがあるので、特に臆することなく、言いたいことは言って、伝わらなかったら、より簡単な単語に置きかえたり、こういうことを言いたいんだというのを、ちゃんと相手に伝わるまでしつこくやるというのが、多少単語が連発してもやっているので、なんとか研究自体はお互い打ち合わせながらできているのかなと思っています。
(宮澤)
私の経験としては、海外に自分たちの作った薬剤のプロファイルを紹介しにいって、興味があるかを探ったりとか、あとは臨床試験としての成績を学会で発表したりとか、そういったところになるんですけど、今、伊藤さんもおっしゃったように、とにかく、相手がわかってないなと思ったら、そこで諦めずに、自分の言葉でもう一回説明をするとか、相手に何かを言われても、いやそれは違うと思ったら、ちゃんと違うと言うとか、そういったところがやっぱり大事になってくるかなとは思います。
理科大の魅力をお話ください。
(伊藤)
私の思う理科大のいいところというのは、二つあるかなと思います。一つは、学部内外を問わず、学生間の仲がいいことかなと思います。これは、いろいろ私のまわりの卒業生に聞いてみても、同じキャンパスにある理工学部の学生だったり、その他学部の学生といろいろ、学部の垣根がなくいろいろ交流していたという話をよく聞くので、こちらをあげておきます。また、もうひとつ、もう一点なんですけども、これは理科大では好きなことに打ち込める環境が整っているのかなと、卒業しても感じております。いろいろな研究もそうですけども、いろいろな設備やいろいろなイベント、チャンスが比較的多いのが理科大かなと思います。
(横井)
私の思う理科大の魅力はですね、私は今でも学生なので理科大の内側にいる立場ですけれども、非常に研究設備が整っているなあと感じております。それはサポート、機器、機械の多さであったり、あとは、先生方のサポート体制がすごく整っているなということをまず第一に感じています。また、理科大は非常に共同研究がさかんに行われているなあという印象があります。それは、理科大内の他の学部はもちろん、学外の他の大学や研究機関との共同研究というのが非常に多く行われているなあということを魅力の一つとして感じております。
(松本)
東京理科大は実力主義といわれていますけど、実力主義の上に日常生活めちゃくちゃ忙しいです。その多忙さが私はプラスだと思っていて、今社会人になったばかりなんですけど、理科大出身の人ってけっこう大学生活に比べたら、社会人生活って全然比じゃないほど忙しくないとか言ったりとか、逆に言うと、例えば文系出身の方だと、大学生活、すごい時間があったから、いそがしくないから、大学生活に戻りたいという声も聞くんですね。だけど、理科大での多忙さに耐えられる能力、いくら忙しくても耐えられる能力や精神面とかを、自然と身につける環境というのが、理科大にあったので、本当にそれは理科大に感謝しております。そして、もう一点目は、みなさん言っていたこととすごく似ているんですけど、理科大って本当に自分次第で思う存分学べる環境、自分のやりたいっていうのが追求できる環境が整っているなあというふうに思いました。
(尾崎)
はい、私は、アメリカの留学経験を通じてですけども、アメリカは調剤、日本でよくいわれる調剤というのはテクニシャンが行っていて、薬剤師は、臨床薬剤師という立場で薬物治療の提案やその効果、副作用の有無を確認するという立場にあって、医師と看護師と薬剤師が本当に同等の立場でチーム医療を行っているのをみてきました。そのためにも、理科大では、基礎の教育、臨床の教育をつなぐ教育を新たに開始していますので、そういった教育がそのまま実務に活かせるような大学ですので、そういったところがいいかなって思うのと、あとは、卒業研究が充実しているということも挙げられます。理系の総合大学ですので、他の学部との共同研究もできますし、例えば、臨床研究など医療系の研究を行うにも、生物統計課といって数学の先生に入っていただいて、その確率の計算をしていただくということが、すごく大事なことで、そういったことも、学内であるからこそできることですので、そういった強みも理科大の魅力の一つかなと思います。
後輩、高校生、高校生の保護者の皆様へのメッセージをお願いします。
(宮澤)
理科大っていうのは、例えば勉強だったらやりたいと思ったら、それを思う存分やれるような環境があるし、サークル自体も活動が非常に活発なので、サークルに打ち込みたいと思ったら、それに打ち込むような環境もあるということで、自分のやる気次第で、いくらでも充実した学生生活にすることができるというような魅力がありますので、是非そういったモチベーションのある方は、東京理科大というのを入学の一つの選択肢としていただければなというふうに思っております。
(横井)
私自身も入学したときと大学の学部生を卒業した時を比べてみて、非常にいろいろな面で成長できたなあというふうに感じております。特に、本日のテーマでもあります国際経験ということができたのも、やはり学部での経験が非常に活きているなあというふうに感じております。なので、やりたいことがここまでできて、非常に自分が成長できるという大学は、東京理科大学のひとつの魅力であるなあと感じておりますので、ぜひみなさん興味をもっていただけますと嬉しいです。
(松本)
私からは、是非、大学生活って本当に何をしても、失敗してもなんでもゆるされるので、自分の殻をやぶって、自分のやりたいというのを、それに向かって一生懸命突き進んでほしいなと思います。理科大というのは忙しいので、自分一人ではたいへんです。なので、友達とか先輩とか先生とか親とか、いろいろな人に頼ってもいいので、いろいろな人と協力しあって、いろいろな困難を乗り越えていただけたらなと思います。例えば、試験とかは、本当に一人ではたぶん乗り切れないと思うので、友達同士で教えあって知識を深めあってそれを乗り越えたりすることでお互いの身にもなりますし、どんな試験でもパスできるし、逆にそのいっしょに勉強したというのが、いい友情関係の構築にも繋がりますので、いろんな人とコミュニケーションとって、いろんな人と一緒に乗り越えてほしいです。頼るって言うのがすごく大事だなと私は思っています。
(尾関)
理科大の特徴のひとつとして、縦割り制度というのがありまして、担任の先生がいるんですね。各学年で出席番号順に、何人かずつでひとつのグループになっていて、それで集まりをして、情報を先輩にいろいろなことを教えてもらったりとか、先輩も後輩と話をしたりとかというのがあって、その場で先輩後輩の絆とか、横の繋がりとかできたなあと、今みなさんの話を聞いていて思い出されました。その時の人とも今でも繋がりがありますし、私はその今の職業が薬剤師をメインにやっているので、臨床の話が多かったのですけれども、臨床だけではなくて、やはり、理科大に入っていろいろと勉強されてから、企業の開発に行きたいなあとか、行政に行きたいなとか、ドラッグストアの薬剤師ももちろん重要な立場なのですが、それにやりたいなとか、いろいろな道が開けていると思うですね。何か、やはり興味を持たれたら、理科大に入っていただいて、その道を見つけていただくと言うのもいいですし、やはり、各界で活躍されている方がとても多くいらっしゃいますので、何か自分がやりたいなと思った時に、すごく先輩の意見を聞けるというのも大きな魅力だと思います。是非理科大を選んでいただけたらなと思います。よろしくお願いします。
(伊藤)
私からの後輩や高校生に向けてのメッセージなんですけども、今、コロナの状況がありまして、密集や、密接、密閉といった三密というのは避けるべき事項なんですけども、この理科大を乗り切るため、また研究者として、また社会人として理科大から羽ばたくためにも、教員の皆様や先輩、後輩、同期の皆様と、緊密、綿密、親密、この新しい三密を大事にしまして、研究や試験などを乗り切っていただければ、何も心配なく理科大から羽ばたけると思いますので、どうかこの新しい三密を意識して取り組んでいただけたらなと思います。