本学部教員と学生が、国立感染症研究所が行っている既存の臨床薬からの新型コロナウイルス薬の探索に協力

2020.05.30


本学部教員と学生が、国立感染症研究所が行っている既存の臨床薬からの新型コロナウイルス薬の探索に協力

投稿日:2020年5月30日 土曜日 カテゴリー:お知らせ

現在の新型コロナウイルス感染によって、世界中で多くの尊い命が失われており、社会・経済生活に重大な影響が出ています。これを防ぐために薬とワクチンの開発が必要なのは明らかですが、新薬を開発して実際にヒトへ投与できるためには、通常数年~10年以上という長い期間と何百億というお金がかかります。しかも、途中で薬効が認められなかったり、重大な副作用が生じたりすると開発を断念せざるを得ないことも多々あります(http://www.jpma.or.jp/event_media/campaign/campaign2004/3rd_01.html)。従って、今まさに拡大しつつある感染から人々の健康を守るためには、これまでに承認されている臨床薬の中から抗ウイルス薬を見つける必要があります。そこで本学部教員と学生が、本学理工学部応用生物科学科の教員や学生諸君とともに(https://www.bs.noda.tus.ac.jp/index.html)、国立感染症研究所の渡士幸一博士(本学客員教授)らのグループが行っている既存の臨床薬からの新型コロナウイルス薬の探索に協力しており、その第一報が投稿されました。この論文では、約300個の薬剤のアッセイの結果、抗ウイルス活性が認められたネルフィナビル(抗HIV(ヒト免疫不全ウイルス)薬)とセファランチン(白血球減少症治療薬)の組み合わせが提案されました。 現在新型コロナウイルス関連の論文は投稿時にbioRxivというサーバーへ登録することが推奨されており、この論文も以下のURLで公開されています。

bioRxiv(2020年4月15日)
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2020.04.14.039925v1

本学からのプレスリリース(2020年4月22日)
https://www.tus.ac.jp/mediarelations/archive/20200422_9837.html

その他に、以下のサイトなどで紹介されています。

ResearchGate
https://www.researchgate.net/publication/340714038_Multidrug_treatment_with_nelfinavir_and_cepharanthine_against_COVID-19

この共同研究は継続中であり、そのほかの抗ウイルス化合物が少しずつ見つかりつつあります。 また、上記の報道に対して医療現場からの情報も届きつつあります。